今月の熊G 2025年9月
- piyo-kamakura
- 2025年12月12日
- 読了時間: 3分
土曜日の午前中にパパたちが集まってプールじまいをしてくれました。排水マスにたまった泥も掻き出してくれました。ありがとうございます。
「台風でプールもながされちゃったのね 熊G」
3時間近い作業のあと、ノンアルコールビールで乾杯した。前の日の台風の話になり、下馬のガード下で水没していた自動車を見たという人がいた。そのパパ曰く「先頭で信号待ちしていて後ろの車にクラクションを鳴らされると、水たまりでも進むしかないと思っちゃうんだろうなあ」そ、そんな。後ろの車はどこ行っちゃったの?
それを聞いて、ある落語を思い出した。「品川心中」というネタで、落ち目で金のなくなった遊女が死のうと思う。一人じゃいやだから心中を企てる。そして貸本屋のオヤジに一緒に海に身を投げてくれと頼む。断れないオヤジと夜の品川の桟橋に。遊女にせっつかれる。「早く飛び込んでよっ!」「押すなよ!」突き落とされてアップアップしていると、そこに遊女のごひいきさんが大金を持って呼びに来る。遊女は「しつれいします」といって帰ってしまう。あわれオヤジはひとりでおぼれ・・・・・・。おっと、今、これを書いていたら石破総理の辞任記者会見の様子がラジオから流れてきた。この人も難儀だね。仲間内から辞めろやめろ言われて、辞めたくないのに自分から辞任するしかなくなっちゃって。「道なかばで・・・」とか、残念そうなセリフが聞こえた。
総理大臣とは格がちがうけど、熊Gも園長の職を辞する時が来る。後ろから押されるわけではない。65歳で退職ということが決まっている。今月63歳になるからもうすぐである。先日開かれた理事会で次の園長をどうするかという話題が出た。保育園の園長人事は特に決め方のルールがあるわけではない。辞める人が後任を指名して引き継ぐとか、理事会で相談して候補者を選ぶとか、最近では人材紹介業者から「園長希望者います」というファクスが来たりするしで、まあいろいろだ。熊Gが園長になったいきさつは8年前にさかのぼる。当時熊Gは理事の一人で、普段は設計のしごとをやっていてときどき園に来て雑用を手伝ったりしていた。前園長の橋本が重い病気になり、年齢のこともあってその年度末で引退すると表明した。急だったので後任指名をする余裕もなく代わりに理事会が候補者をさがしたがいい人がいない。困っていた。そこで熊Gは自分がやりたいですと申し出て、それなら、ということで決まった。ずっと建築畑の人だったので保育の経験はないし、もちろん保育士資格もない。しかし制度上園長は保育をしないことが前提だし、研修を受ければ資格がなくても着任できる。設計事務所は閉鎖になるが、建築のおもしろさはもう十分味わったし。
唯一の不安は職員がどんな受け止め方をするかだった。ピヨの保護者だったとはいえ建築からいきなり保育園園長へ転職してきたら誰だって身構えるだろう。でもそこは悩んでもしかたないと割り切っていた。俺は俺以上でも俺以下でもないんだからできることをがんばろう、と。
次の園長は今いる職員のなかから出てきてもらいたい。それは財政上の理由もあるがこの保育を継続していくためだ。事務的なことは1年やればだいたい把握できるので知識や経験はなくていい。園長のもつべき力は柔軟性。時代に応じて変化しつづけること。そしてもうひとつ、橋本園長のように大きな仕事を成し遂げるには20年は続けてもらいたいから40代以下がいい。熊Gは10年だから小さな変化は起こせたかも知れないが大きな仕事はできなかった。本当はさくら・さくらんぼ保育から巣立ってピヨの保育を確立して湘南地域に広めたかった。そのことは道なかばで・・・あれ、さっき聞いたな、このセリフ。
ところで、海に突き落とされた貸本屋のオヤジ、桟橋の柱につかまって立ってみたら、品川の海は遠浅で膝までしか水がない。「何だよ、オレは横になって水飲んでたのかよ」お後がよろしいようで。
熊倉洋介

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