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今月の熊G 2025年7月

  • piyo-kamakura
  • 7月28日
  • 読了時間: 4分

先日の突然の断水には驚いた。水が出なくて困った人がたくさんいたと同時に防災への心構えを新たにした人も多かったのではないかな。防災グッズのビニール製タンクの必要性とかペットボトルの水の備蓄とか。

地域の助け合いの力を再認識した場面もあった。お年寄りが重たい水を運ぶのを若者が助けてあげたり、障がい者の家に隣の人が様子を見に行ったり、井戸がある家でトイレ用に井戸水を提供していたり。

近所の助け合いで思い出すのは、かつて認知症になったうちの父が1人で出かけて行った際に、近所の人から電話がかかってきて、おたくのじいさんどこどこを歩いてたよと教えてくれることが何度もあった。また母が毎朝散歩しているが、散歩中にひと休みできるようにと折りたたみ椅子を家の前に出してる人がいる。そんな暖かい気遣いに助けられる。

熊Gの住んでいる町内が特にご近所の結びつきが濃いのかもしれないが、それには理由がある。地形だ。いわゆる谷戸で、車1台がやっと通れる細い一本道の両側に家が並んでいる。道は山にあたって途切れる袋小路だから通過交通も観光客も入ってこない。道にいるのは顔見知りの人だけなので会えば誰もがあいさつする。

それとイベント。実は昨日、町内の八雲神社の夏祭りだったが、子どもだけでも100人くらい集まって大賑わい。御神輿をかつぎBBQを食べたりゲームしたり。ピヨの卒園児の顔もたくさん見た。

ほかに年末の餅つき会や市民運動会後のお疲れさま会などもあり、新しく引越してきた人はそういうイベントに参加してご近所さんと顔見知りになっている。

毎年お祭りの前に神社への寄付をお願いしているが、町内に400軒ある世帯の8割以上のお宅が寄付をしてくれる。今は別の町に引っ越した人が寄付を届けにきてくれることもある。ありがたい。

ご近所のつながりを地域コミュニティと呼ぶ。地形やイベントがコミュニティを活発にしているのは確かだが、それをサポートする人たちの存在がある。町内会の役員や神社の祭典委員や子ども会の親たちなど。熊Gも園長になる前は祭典委員として神社の祭事を担っていた。

またそういう組織に入ってなくてもいつも近所に目を配っている人たちもいる。例えば犬の散歩をする人たちは近所をパトロールしているようなものだし、道で立ち話しているおばさんたちは諜報機関さながらの情報通だ。

こうしたいわゆる近所づきあいが暮らしに楽しさと安心感を与えてくれるけれども、そうゆうのわずらわしいと感じる人も多いし、仕事や家事で目一杯でそんな余裕ないという人が特に若い世代では多数派だろう。熊Gも30代は毎日終電で帰って来ていたからそうだった。

でもね、実は近所づきあいしてない人は拒否してるんじゃなくて一歩踏み出すキッカケがないだけなんじゃないかと思う。子どもがいる家は学校関係でつながる場合があるけれども、いい大人がいきなりハッピ着て御神輿を担ぎに神社に行くわけがない。よく知らない人たちの輪に入るのははっきり言って恥ずかしい。地域デビューにはしたくても簡単ではないハードルがあるのだ。

だからコミュニティ側でハードルを下げるためのキッカケを作るといい。

熊Gがコミュニティにかかわるようになったのは、20年ほど前にジョギングしてたら近所のおじさんから駅伝やってみないかと声をかけられたことがキッカケだった。誘われるままに七里ヶ浜住宅街で開かれる市民駅伝大会の町内会チームに入り、続いて市民運動会の手伝いをやり、その後神社の祭典委員になった。実はこのルートは最初に声をかけてきたおじさんが周到に練り上げた勧誘作戦だったのだ。現在の祭典委員のほとんどが駅伝から入ってきている。駅伝で走った後にBBQやってもらってビールうめーなーとか思ってると今度の日曜に運動会があるんだけどテント張る手伝いしてくれない?と言われ、いつのまにか沼にハマっていく。運動不足解消だ!とか思って油断してジョギングしてると電柱の陰からそれをじっと見ている怪しい目が光る町内なのだ。

熊倉洋介

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