今月の熊G 2025年11月
- piyo-kamakura
- 2025年12月12日
- 読了時間: 3分
「はるみ、60kg、3万」。この謎かけ、何のことだと思うだろうか。はるみさんの体重が60kgの大台に乗ったのでダイエットのためにジムに入会したら入会金が3万円だった!ブブー。
先週、年長クラスのみんなで藤沢の金子さんのところへ行き、お米を受け取ってきた。脱穀して精米してもらったお米で、大きなコメ袋2つ。合わせて約60kg。力を合わせて袋をピヨバスに運びあげた。品種は神奈川県平塚市生まれの「はるみ」。甘くて美味しい。
6月に年長の親子で田植えをして、10月にまた親子で稲刈りをした。刈った稲はその場で「はさかけ」にしてひと月天日に干し、乾いたのを脱穀。子どもたちも昔ながらの足踏み式脱穀機を借りて稲穂から米粒をそぎ落とす体験をさせてもらった。
昨年から今年にかけて起きた「令和の米騒動」ではお米についていろいろと考えさせられたね。
まず驚いたのは店頭からお米がなくなったこと。まるで戦時中。主食が手に入るかどうか本気で心配しなきゃいけないなんて。日本の食糧自給率が低いことはずっと問題視されてきたけどこんなに簡単に米が足りなくなるなんて思ってなかった。今年になって政府もこりゃヤバいと思って長い間やってきた減反政策をやめてお米の増産に舵を切った。
じゃあすぐに増産できるのかというと次の問題が待っている。農業の担い手不足だ。農家の数が減っていますとよく聞くね。熊Gが生まれた1960年代初めと現在を比べると、すごーくザックリいうと1960年代初めに国民の10人に1人が米を作っていた。それが今じゃ100人に1人くらいになった。そしてそのほとんどがジジババ。あと数年したらその人たちは作れなくなる。どうやって増産するというのか?
主食が足りないが増やすこともできない。どうして日本はそんなことになってしまったのか?どうしてだと思う?その理由がこのあいだの年長のお泊まり保育でわかった。
園でお泊まり保育するときは子どもたちが献立の希望を伝える。今回はピザだった。生地は調理さんが作り子どもたちはトッピングを用意してめいめい好きな具を乗っけてオーブンで焼いてもらった。焼きたてのピザを頬張ってそのおいしさにみんなニコニコに。具も楽しいけど調理さん手作りの生地もおいしかった。厚めのパン風の生地だった。
ワイワイ言いながら食べてるとき、一人の子が言った。「パン好きなひと、手ぇあげてー!」子どもたち全員が手を上げた。もちろんその場の空気もあるだろうけど、本当にパンが好きなんだと思う。
そうかー、子どもってパンが好きなんだな。ご飯よりもパンなんだな。つまりお米を食べる人が減ってるから米作りも減ってるんだな。
ピヨの給食は和食中心にしていてふだんパンは出さない。なぜピヨは和食なのか。うちの子が通っていた材木座時代からそうだった。子どもが元気に遊ぶために腹持ちのいいご飯にしてきたはずだ。だから朝食もご飯にしましょうとお願いしてる。
でももしかしたらそこには別の考えもあったのかもしれない。日本の主食であるお米を生活の基本とすること。稲作の伝統文化を引き継いでいくこと。そんなことを子どもたちに教えたかったのではないか。
米農家の金子さんは種籾を蒔くところから精米まで米作りを指導してくださっている。とはいえピヨの子どもたちがしているのは田植えと稲刈りくらい。地域で行う春の水路掃除は担任も参加しているが、半年間の田んぼの管理は金子さんが一人で引き受けてくれている。一番大変な田んぼまわりの草刈りをこのくそ暑かった夏のあいだ何度もやってくれたはず。収穫の喜びとともにそういう農業の大変さも何とか子どもたちに伝えたい。
3万円は毎年金子さんがピヨから受け取っている謝礼の全部である。労働はボランティア、米代だけとして計算しても、政府放出の古古米の値段くらいだ。今月、その新米を薪で炊いて収穫祭で食べる予定です。
熊倉洋介

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